はじめに
どうも!今回が3回目の記事となります。たわしです。
さて、前回の記事でも少し触れたように
ポッ拳では通常攻撃、ブロック攻撃、掴み攻撃の3つの属性からなる、
3すくみのじゃんけんが駆け引きの基本となっています。
とはいえその相性関係は分かっていても、「いつ来るかも分からない攻撃に合わせてブロック攻撃を使ったり、
ブロック攻撃を見てから掴みなんて無理!」と感じている人も中にはいるのではないでしょうか?
ポッ拳を始めたばかりの人は、基本となる3すくみの相性が重要ということは分かっても、
それらをいつどのタイミングで出すべきなのかよく分からないでいる人が多いように思えます。
実は、基本となる3すくみの駆け引き及びにポッ拳の駆け引きをより深く楽しむためには「フレーム」について理解を深める必要があります。
今回は、主にポッ拳を始めたばかりのプレイヤーに向けて、
ゲームの駆け引きを面白くしてくれる要素であるフレームについて書いていきたいと思います。
フレームってどういうもの?
フレームというのはこのゲームにおける時間の概念です。
ポッ拳では1秒間に60枚の静止画をパラパラ漫画のように連続で流すことで映像を作っており、
その為ゲームにおけるすべての行動がこのフレームという単位で表現することが出来ます。
1秒間に60フレームということは1F(フレーム)は1/60秒、6F(フレーム)で0.1秒と非常に小さい時間の単位であることが分かりますね。
さて、相手の行動を見てからブロック攻撃や掴み攻撃も出せないのに、
フレームなんてもっと短い時間の概念を考えなければいけないなんて難しすぎる!
…と思った方もいるでしょう。ご安心ください。
ポッ拳におけるフレームの活用法というものは実は基本的に、
高度な反射神経や目押しなどの技術が重視されるものではなく、
むしろ駆け引きの根幹となっている要素です。
フレームの理解を進めることで、今まで、いつ何をするかも分からない相手の行動を見てから必死に反応したり、
ほとんど勘任せの3すくみじゃんけんをするしかなかった部分が、
奥深くて面白い駆け引きの要素に段々変化していき、よりゲームを楽しめるようになるでしょう。
その前に…テンキー表記について
この記事では所謂テンキー表記を使用しています。
これは、そのまま技名を出すと表記が長くなってしまうのを避けるめにPCのテンキーに見立てて方向を数字に置き換えて表記する手法で、
このゲームでは基本的にデュエルフェイズでの操作表記で使用されます。
方向キーを入れる方向が、それぞれテンキーの数字に対応しており、コマンドはキャラが右向きの場合で表記されます。
ジャンプは【J】、ボタン長押しで出せるためYやためXは【CY】【CX】という表記が主流で、
またRで空中行動が出来るキャラの場合は、コマンド中にRが入ります。
慣れないうちは戸惑うかとも思いますが、非常によく使われる表記なので覚えておくと良いでしょう。
技の発生速度の違いと行動順
さて、いきなりフレームはゲームの駆け引きの根幹となる部分と言われても、
格ゲーなどに馴染みのない方にとってはよく分からないことかと思います。
まず最初はフレームの事については一旦忘れて、対戦をする上で知っておきたいこのゲームの仕様について理解していきましょう。
このゲームでは、攻撃が発生する速度は技ごとに設定されており、
基本的に攻撃を相手より先に当てると技を出す途中でも相手が怯み、一方的に攻撃が出来ます。
つまり相手より先に攻撃を当て続けることが出来れば一方的に攻撃が行えるのですが、
状況次第では例え最速の技を出したとしても相手の攻撃と相打ちになったり、逆に相手の方が先に動ける場合があります。
相手より先に攻撃を当てるために重要になってくる考え方が、自分と相手の行動順です。
同じくらい発生の早い技を出し合った場合、先に動ける方…行動順で有利な方が一方的に攻撃を行えます。
そしてこの行動順を決めるのが相手と自分との硬直差
この硬直差が主に発生する場面が
・攻撃をガードした(された)とき
・攻撃を当てた(当たった)とき
・ダウンした相手の起き上がりに攻撃を重ねた(重ねられた)とき
この3つです
有利不利の変動と3すくみの相性関係
単発攻撃後の有利不利
攻撃を当てると行動順で有利を取ることができ、その後も先制して攻撃をしたり、コンボに繋いだりすることが出来ます。
反面、自分の単発攻撃をガードされた時は、基本的に行動順で不利を背負います。
(一部ため攻撃やバーストアタックなど例外あり)
相手の攻撃をガードし、こちらが先に動ける状況を作ることが出来れば攻め込むチャンスです。
相手のブロック攻撃などでの反撃を警戒しつつ、出の早い通常攻撃か掴み攻撃で攻めていきましょう。
派生攻撃後の有利不利
Yボタン連打で出せるポケコンボなど、一部の技は連続して派生攻撃を出すことが出来ます。
連続して出せる技の多くは攻撃を当てた場合そのままコンボとして繋がり、
更に基本的にガードをされても次の攻撃を先に当てることが出来ます。
反面、派生攻撃として連続して攻撃を行えるものは、
ステップやポケモン技に派生出来るものなどもありますが、基本的には取れる行動が大きく制限され、
途中でブロック攻撃などを割り込まれやすいのが欠点です。
派生攻撃を出さない場合単発攻撃と同じように基本的に不利を背負うことになります。
有利不利を考慮した3すくみの相性関係
自分が不利の時、相手が出の早い通常攻撃を使っていた場合こちらの通常攻撃は発生速度で負けてしまいます。
相手の通常攻撃を防ぎ行動順有利を奪ったり、即座にカウンターを行うには
ガードやブロック攻撃が有効ですが、
それを読んで相手が掴み攻撃をしてくると負けてしまいます。
三すくみの関係は行動順の有利不利で意味合いと強さが変わってくるという訳ですね。
3すくみの相性関係を行動順の有利不利を考慮して考えるとこのようになります。
特に注意したいのが、行動順で不利を背負った時の掴み攻撃は相手の攻撃に対して勝つ可能性がほとんどないという点です。
行動順で不利を取った時は掴み攻撃を基本的に出さないようにしましょう。
起き攻めでの有利不利
この有利不利の関係は起き攻めでのじゃんけんでも同じように発生します。
起き攻めでは有利側がより強い通常攻撃を重ねることが出来たり、
ブロックに対して負けないような選択を取りやすくなっている為、有利不利の関係が更にはっきりします。
相手をダウンさせて強い起き攻めを仕掛けることや、
相手の強力な起き攻めの対策を覚えることは、より強くなるためには非常に重要です。
いきなり色々覚える必要はありませんが、ゆくゆくは覚えていけると順調に強くなっていけるはずです。
ここまでのまとめ
一旦ここまで説明してきた仕様で特に重要な部分をおさらいします。
・単発攻撃をガードされた後、何も考えずに攻撃を続けると相手の通常攻撃に負けてしまうので、
ブロック攻撃やガードを使うことも考える。
・ポケコンボなど派生攻撃のある技で相手が攻めてきたら合間にブロック攻撃を挟んで迎撃。
逆に自分が使うときは相手のブロック攻撃などを警戒していく。
・行動順で不利を取った時は掴み攻撃を基本的に出さない。
・起き攻めは非常に強力。強い起き攻めを仕掛けたり、
相手の起き攻めを対策するとより強くなれる。
さて、今まで硬直差から生じる行動順の有利不利について中心的に書いてきましたが、
この行動順有利を一般的に有利フレーム。
行動順不利を不利フレームと言います。
技の発生速度(発生フレーム)に加え、硬直差による数フレームの行動順での速い遅いの関係によって、
実際に相手より先に攻撃できるか否かが決まっていたという訳ですね。
硬直差による行動順の有利不利は実際には目に見えないほど僅かな差ですが、
硬直が解けた後の攻防が重要なこのゲームでは、
反射神経や目押し技術などがなくても僅かなフレームの差が立ち回りや駆け引きに大きく影響を及ぼします。
感覚的には技選択は同時でも素早さの数値で先手後手が決まるポケモン本編のターン制に近いものでしょうか。
ポッ拳の場合その先手後手を意識して、上から攻撃をするかガードやブロックで切り返しを狙うかといった攻防が基本的な駆け引きのゲームとなっています。
いきなり多くの事を書いてきましたが、
勿論始めたばかりですぐに色々なことを覚える必要はありません!
自分の楽しめるペースでゆっくり覚えていくだけでも確実に強くなれるはずです。
フレームを意識した戦いを
ここからは、よりフレームに注目してポッ拳の基本的な攻防を考えていきます。
細かな数字を理解せずとも、有利不利の把握さえ出来ていれば、
基本的な3すくみのじゃんけんは成立するのがこのゲームの敷居の低いポイントでもありますし、
いきなり全てを覚える必要はありません。
初心者の方も特に覚えておきたいものは重要度:大 とし、
重要度:中から小の項目は少し中級者辺り向けの内容にも触れているので、
最初のうちは流し見程度で大丈夫です。
数字で理解する行動順
重要度:中
このゲームでは、基本的に技の発生フレームが11Fを基準に15F、19F、23F…と4F刻みで存在します。
攻撃をガードされた後の硬直差も4F刻みであることが多く、
これらを理解することで、より戦略的に立ち回ることが出来ます。
技の発生フレームに自分の不利フレーム分を足すか、
有利フレーム分を引くことで、硬直差も含めた技の発生フレームを求めることが出来ます。
つまり、自分が-4F背負ったとき(相手が+4F)の相手の11F技や、
-8F背負ったときの15F技は自分が行動できるようになってから7F目の技
-8F背負ったときの相手の11F技は自分が行動できるようなってから3F目の技とも考えられます。
最速技を知ろう
重要度:大
これまでの説明からも分かるように、
そのキャラが持つ最速の技を知ることは近距離のガードが絡む攻防で非常に重要です。
基本的に11Fの技が最速であることが多いですが、
一部のポケモンは最速でも15Fの技しかない場合や、11F技が掴みしかない、またその逆といった事もあります。
青色…ブロック攻撃 緑色…つかみ攻撃
ポケモン | 掴みの発生 | その他 地上11F技 | DP 地上15F技 |
ルカリオ | 11F | (DP)2Y,6Y,しんそく | BA,ボーンラッシュ,5Y,8Y,2X |
ピカチュウ | 11F | (DP)2Y,ボルテッカー | BA,5Y,6Y, |
カイリキー | 11F | (DP)2Y,6Y | BA,5Y,8Y, |
サーナイト | 11F | なし | BA,ムーンフォース,5Y,8Y,2Y,8X |
マニューラ | 11F | BA,(DP)2Y,4Y | 5Y,2X |
スイクン | 15F | (DP)2Y,4Y | 8Y,2X |
リザードン | 15F | (DP)2Y,6Y | 8Y |
ゲンガー | 11F | (DP)2Y | cX,5Y |
バシャーモ | 11F | (DP)6Y,2Y | BA,ブレイズキック スカイアッパー(強化) ,cX,5Y |
マスクド・ピカチュウ | 11F | BA,2Y | 5Y,8Y,6X |
ジュカイン | 11F | (FP)フロントシュート | 5Y,2Y |
シャンデラ | 15F | なし | BA,4Y,2X |
ガブリアス | 15F | 8Y,2Y | BA,cX,5Y,2X,走Y |
テールナー | 11F | ひかりのかべ,2Y | 5Y,5X,2X |
ミュウツー | 11F | BA,6Y,2Y | サイコブレイク,5Y,8Y |
ダークミュウツー | 11F | 2Y | サイコブレイク,5Y,6Y,8Y,2X |
ダークライ | 11F | なし | ダークホール(頭上),4Y,2Y |
ハッサム | 11F | バレットパンチ(1A),2Y | BA,とんぼがえり,5Y,6Y,4Y,8Y, |
グレッグル | 11F | 2Y | 5Y,6X,2X |
エンペルト | 15F | ドリルくちばし,2Y | アクアジェット(近) アクアジェット(共鳴),5X |
ジュナイパー | 11F | 2Y | BA,みだれづき,ハードプラント 5Y,2X |
ギルガルド | 11F | BA(剣),4Y,2Y (FP)フロントシュート | BA(盾),せいなるつるぎ,4Y(盾) 5Y,2X |
カメックス | 15F | なし | BA,2Y, |
抜けがあったら報告お願いします
確定反撃
重要度:大
技によっては攻撃がガードされた後の硬直差が相手の攻撃発生よりも大きい場合があります。
例えば相手のガードで-12不利フレームを背負うと、相手の硬直が解けてから12F目まであらゆる行動が一切出来ません。
つまり、その時相手の11F技の攻撃範囲にいた場合、その攻撃を避ける手段が存在しません。
これが確定反撃です。
また、派生攻撃を出し切った場合に反撃が確定する技、出さなかった場合に反撃が確定する技というのもあります。
ガードに成功するだけで択が発生せずそのまま攻撃が確定する大きなリスクを持つ技は、
例えば発生が速い上にリターンが大きかったり、リーチが長くて使い勝手が良かったり、ガードされて反撃を貰いさえしなければ強い技が多い傾向にあります。
確定反撃になる技を覚えることはダメージソースの確保だけでなく、強力な技に対する対策としても有効です。
確定反撃の技はポッ拳wikiの確反がある技一覧から確認できます。
また、現在動画付きの確定反撃になる技一覧を現在作成中です。
ガードされて有利の技に気を付けよう
重要度:中
ため攻撃以外でも、ガードされても有利な技や、逆にため攻撃やバーストアタックでも不利を背負う技もあります。
継続的に有利な状況を作れるこれらの技を立ち回りで活用出来ればより安定感が増すでしょう。
また、ガードされて有利な技は覚えておかないと苦労する場面がいずれ出てくるかと思います。
専用の記事を今後作成予定です。
無敵フレームで攻撃を回避
重要度:小
有利側が発生の早い技を出すことで相手よりも先に攻撃を当てられるということは解説してきましたが、
実は有利を取って発生の早い技を振っても相手の通常攻撃に勝てないことがあります。
このゲームでは、ある属性に対して無敵フレームを持つ行動があり、
攻撃発生では勝てていても自分の攻撃を回避され、そのまま反撃を貰うことがあるのです。
この記事では詳しく解説はしませんが、技にはそれぞれ上中下段といった属性があり、
例えばジャンプは全キャラ共通で1F目から掴みと下段属性の攻撃に無敵が、5F目から中下段属性の攻撃に無敵がついたりします。
さて、少し前に自分が-8F背負ったとき(相手が+8持っているとき)相手の11Fの技が3F技、15Fの技が7F技とも考えられると説明しました。
これはつまり、-8F背負った時のジャンプは下段属性の11F技と中下段属性の15F技を回避できるという事を意味します。
例えば、有利側が発生の早い下段属性の技とガードやブロック読みの掴み攻撃の択を仕掛けてきた場合、ジャンプXで両対応が可能といったように、
技や行動が持つ無敵フレームを利用することで単純なじゃんけんを複雑でより安定感のある立ち回りに変えることが出来ます。
また、これらの知識をつけて相手の行動一つで得られる情報量を増やすほど、
相手の選択した行動の意図をより正確に把握することが可能になり、読み合いを上手く進めることにも繋がるでしょう。
無敵フレームというと、モンハンのフレーム回避などのアクションゲームの上級テクニックを思い浮かべる人が多いかと思います。
他のゲームでは反射神経や目押し精度が要求されるように思えるこの無敵フレームも、
硬直差によるフレームの有利不利をコントロールしやすいこのゲームにおいては、立ち回りに簡単に組み込むことが出来るという訳ですね。
最後に
基本となる三すくみの相性と行動順の有利不利に加え、
技の発生フレームや上中下段の属性、それらに対する無敵フレームが存在する行動といった様々な要因が絡み合うことでこのゲームの駆け引きは成り立っています。
フレームを意識し立ち回りを洗練させていくのは上級者になっても続きます。
このゲームは始めから駆け引きに関わる全ての要素を知らずも楽しめるように作られていますが、もし中々勝てず伸び悩んでいたり、今の駆け引きに奥行きを増したいと考えているならば、少しずつフレームについての知識をつけていくと良いでしょう。
暫くしたら記事を書く予定のフレームの理解中級者編は、この上中下段と無敵が絡んだフレームの攻防を中心に、このゲームの駆け引きをより詳しく解説していく予定です。乞うご期待!